七夕の夜にもアルタイルは巡行してる

大河 「ちょっと竜児! 短冊は? どこにも無いじゃない!」


竜児 「あぁ?短冊?んなモンそこに置いて・・・って、あれ?無いぞ? ・・・っかしぃな」


大河 「アンタね・・・ 分かってるとは思うけど、短冊が無きゃ願い事ができないでしょ」


竜児 「んな事言ったって見当たらないんだから仕方ないだろ」


大河 「ダメよ! 願い事ができるチャンスを無駄にする気!? 買って来なさい!」


竜児 「お前なぁ、毎年毎年願い事を叶えてくれる彦星と織姫の身にもなってみろよ」


大河 「そんなの好きでやってくれてるに決まってるじゃない!」


竜児 「はぁ・・・ 短冊が無くなったのも何かの縁だ 今年くらいは二人を休ませてやったらどうだ?」


大河 「嫌よ!」


竜児 「大河、いい加減にしろよ」


大河 「嫌ったら嫌なのッ!!」


竜児 「大河!」


大河 「・・・・・・」


竜児 「ったく・・・ わーったよ、買って来てやるよ」


大河 「わ・・・わかったんなら早く買って来なさいよ」


竜児 「だけど今日だけだぞ? 七夕だから特別に彦星の代役をかってやるだけだからな」


大河 「今日だけ? ・・・なんて言うか、ホントちっちゃい男よねアンタって」


竜児 「うるせ」


大河 「でも、ありがとね、彦星さん」


竜児 「おぅ」










明日の夕食にイベリコ豚のとんかつが食べれますように。
                              逢坂 大河











竜児 「・・・で、そうまでして叶えてほしい願い事がこれかよ」


大河 「べっ、別にいいじゃない 食べたいんだから」


竜児 「って事は明日も彦星役をやんなきゃいけないのか俺は・・・」


大河 「そういう事 頼んだわよ、竜児」


竜児 「あれ? お願いは彦星にするんじゃないのか?」


大河 「んーん、竜児でいいの」


竜児 「・・・?」


大河 「彦星にはさっきもうお願いしちゃったじゃない」


竜児 「はは、そういやそうだったな」


大河 「だからお願いね、竜児」


竜児 「・・・お、おぅ」