とある科学の超電磁砲 #15 スキルアウト

◆OP

◆ED


さて、まずは2クール1発目(?)の本編についてですが、『とある科学の超電磁砲』のTVアニメ化については、元々「学園都市なんていうそのふざけた幻想を監督のその手でぶち壊せ!」&「上条さんイラネ」がテーマだと(勝手に)思っているので、これはいい流れだと思っています。マイノリティな意見なんでしょうけども。
ただ、2クール開始の狼煙をあげるには、#15「スキルアウト」の決着を#16「学園都市」以降持ち越しにせず、1話完結というか、1話完結できる別の話を#15へ持って来て今後の方向性を示した方が良かったようにも思うんだけれども・・・まぁその役割は#14が担っていた事になるのかな?それにしては#14の始まった感の無さったらねぇよなぁ・・・
っていうか、実際そんな構成の話はどうでも良くて、そろそろ長井監督の絵コンテ観せてくれって感じなんですがw


さてさて、今回、特筆すべきは、何と言ってもOP&EDの一新。とても良いOP&EDでしたね。
OPは「美琴&黒子かっけー」とか、「J.C.STAFFの撮影技術はさすがだな(キリッ)」とか、「インなんとかさんざまぁwww」とか言ってブヒブヒしていたいんですが、やはり我らが長井監督演出のEDに注目せずにはブヒれない。

まず、最初に現れたのは、学園都市とは真逆の青と緑が豊かなロケーションに緑の主線で描かれた美琴・黒子・初春・佐天の4人。既にこのカットだけで、学園都市や能力とは切り離された別の世界(パラレルワールド)や、同世代の普通の女の子達への憧れや逃避等の表現がされていて面白く感じるのですが、場面転換後、各々の部屋にて普段通り学校へ行く仕度をする紫の主線で描かれた美琴・黒子・初春・佐天の4人が、薄い壁と扉で隔たれた先の空間へ飛び出すカットで、EDは一層複雑なものになりました。
緑:紫の主線で描かれているキャラクター達と、青&緑:橙が印象的な背景美術は、それぞれ補色の関係にあります。そこから推測すると、学園都市という一見管理の行き届いた舞台に身を置いている自分を否定しながらも、もう一方の相反する世界と自分も同時に存在(≒共存)しているという葛藤、またその逆も然りというようなもの(なんですかそれは)が描かれているのだと思います。彼女らのお出かけ用の衣装とは不釣合いの学校用の鞄がそのまま木陰に置かれているのも、現実は付いてまわる、或いは現実へ戻る為の媒体、とかまぁよく分かりませんけども、そんな感じの暗示でしょう。美琴が着ている逢坂大河チックな白いワンピースからしても、周囲の否定と美琴自身の自覚(?)から今まで叶わなかった服装が反映されている表れなのではないでしょうか。ただ単に田中将賀の好みか手癖で着せられた衣装なのかも知れませんけどね。

もし、上条冬馬がぶっ壊す幻想ってのが彼女らのそういった世界にまで及ぶのであれば、いよいよ俺は全力で上条さんをぶん殴るしかないな。